D-004 ウゴービとは?

監修:合田 猛俊/佐々木 拓郎/清藤 直樹
「ウゴービはどのくらい体重が減るの?」「マンジャロやゼップバウンドとは何が違う?」「副作用が心配だけれど、0.25mgから始めれば大丈夫?」「体重が減らなければ、すぐ増量した方がいい?」——肥満症の薬物療法を調べている方から、このような質問を受けることがあります。
ウゴービは、セマグルチドを有効成分とする週1回投与の注射製剤です。日本では肥満症治療薬として承認されています。ただし、「体重を減らしたい人なら誰でも使える薬」ではありません。
ごうだ整形外科では、ウゴービを使うこと自体を治療の目的にはしていません。食欲をコントロールする → 体重を減らす → 身体を動かしやすくする → 筋肉をできるだけ維持する → 運動習慣をつくる → 最終的には薬だけに依存しない体重管理を目指す、という治療全体の中で必要に応じて使用します。
結論|ウゴービは「肥満症」について国内承認された治療薬です
ウゴービはGLP-1受容体作動薬と呼ばれる薬剤で、有効成分はセマグルチドです。日本では肥満症治療薬として0.25mg、0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgの製剤があります。
ただし、「肥満症について承認されている」=「痩せたい人なら誰でも使える」という意味ではありません。肥満症の診断や薬物療法の適応を確認したうえで使用することが重要です。
ごうだ整形外科がウゴービを最初の選択肢の一つとして考える理由
1.日本で肥満症について承認されている
ウゴービは日本で肥満症を効能・効果として承認された医薬品です。当院では、単純に「どちらがよく痩せるか」だけではなく、国内でどのような治療について承認されている薬なのかも重視します。
2.低用量から治療を開始できる
ウゴービには0.25mgという開始用量があります。当院では最初から強い体重減少を求めるのではなく、患者さんの反応を確認しながら治療することを重視しています。実際の患者さんでも、低用量の段階から体重や身体組成に変化がみられる方がいます。
3.効果だけでなく副作用も確認しながら治療する
薬物療法では「一番体重が減る薬を使えばよい」とは考えていません。治療効果と同じくらい、無理なく治療を続けられるかが重要です。薬剤間の副作用頻度を単純に比較して「ウゴービの方が安全」と断定することはできませんが、当院では低用量から患者さんの反応を確認しながら治療することを大切にしています。
合田医師自身もウゴービ0.25mgから使用しました
私は、患者さんへ肥満症・体重管理の治療を提供するにあたり、自分自身でもウゴービを使用しました。最初は0.25mgから開始しました。
私の場合、最初の1か月で約3kgの体重減少がありました。そのときに強く感じたのは食欲の変化です。「まったく食べられない」という状態ではありませんでしたが、以前ほどお腹が空かず、食欲が低下していることは明らかに実感しました。
一方、私自身はウゴービ0.25mgを使用していた時期には、強い吐き気など、明らかな副作用はほとんど感じませんでした。ただし、これは私自身の一例です。ウゴービ0.25mgを使用すれば誰でも1か月で3kg減るという意味ではなく、効果・副作用には個人差があります。
体重が順調に減った後、「停滞期」も経験しました
最初の1か月では約3kg体重が減りました。しかし、その後の約1か月は、体重がほとんど変わらない時期を経験しました。
体重管理をしていると、「最初は減ったのに急に減らなくなった」ということがあります。患者さんにとっては「薬が効かなくなったのでは?」「もっと量を増やした方がいいのでは?」と不安になる時期です。
しかし、体重が一時的に変化しないからといって、それだけで治療が失敗したとは判断できません。食事量、運動量、体脂肪量、筋肉量、副作用、目標体重までの距離などを確認する必要があります。
合田医師はウゴービとマンジャロの両方を実際に経験しています
私は、自分自身で薬剤の使用感や副作用の違いを経験する目的もあり、ウゴービ0.25mgを使用した後、一時的にマンジャロ2.5mgを使用し、その後ウゴービへ戻して0.5mgを使用した経験があります。
このような切り替えは患者さんに同じ使用方法を推奨するものではありません。私自身が薬剤による違いを経験するために行ったものです。
ウゴービ0.25mg:食欲低下を実感し、強く印象に残る副作用はほとんどなし
マンジャロ2.5mg:朝方に軽いムカつきを感じることがあった
ウゴービ0.5mg:私自身では特に強く印象に残る副作用なし
これは一人の医師自身の経験であり、「ウゴービの方がマンジャロより副作用が少ない」ことを証明する比較データではありません。患者さんによって効果も副作用も異なります。
ウゴービではどのくらい体重が減る?
ウゴービの有効成分セマグルチド2.4mgについては、大規模臨床試験STEP 1があります。2型糖尿病のない肥満または過体重の成人1,961人を対象として、生活習慣への介入とともに68週間治療した結果、平均体重変化率はセマグルチド群−14.9%、プラセボ群−2.4%でした。
ただし、この数字を「ウゴービを使えば68週間で必ず15%痩せる」と解釈してはいけません。この試験はセマグルチド2.4mgと生活習慣介入を組み合わせた条件で行われており、実際の効果には個人差があります。また、0.25mgなどの開始用量で同じ体重減少率になるという意味でもありません。
1か月で体重が減らなくても、すぐ「効いていない」とは判断しません
実際の患者さんでは、ウゴービ0.25mgを開始して1か月経過しても、体重計の数字がほとんど変わらない方もいます。しかし、ごうだ整形外科では「体重が減っていない=薬が効いていない」とは考えません。
特に一生懸命運動している方では、体脂肪量が減る一方で筋肉量を維持、あるいは増加させることで、体重計ではあまり変化しないことがあります。これはむしろ良い変化の場合があります。
「何kg減ったか」ではなく「何が減ったか」を見る
ごうだ整形外科では、院内で治療する患者さんについて必要に応じてInBodyを使用し、筋肉量、体脂肪量、体水分量などを確認します。
例えば、体重−3kgでも「脂肪−3kg・筋肉量維持」と「脂肪−1kg・筋肉−2kg」では意味が違います。
当院では、体脂肪量が減り、筋肉量が維持または増加しているのであれば、体重の減少が小さいことだけを理由に「治療が効いていない」とは判断しません。
体重が減らないからといって、自己判断で増量しない
ウゴービには複数の用量があり、承認された用法では段階的に増量する治療設計になっています。ただし、「1か月たったから、自分で次の量へ増やす」という薬ではありません。
治療効果、副作用、健康状態などを医師が確認しながら使用する必要があります。ごうだ整形外科でも、体重だけでなく、身体組成、運動状況、副作用などを確認して治療を評価することを重視します。自己判断で用量や投与間隔を変更しないでください。
ウゴービの副作用は?
ウゴービでは、悪心、嘔吐、下痢、便秘などの消化器症状が知られています。また重大な副作用についても注意が必要です。
ごうだ整形外科では、「副作用がある=我慢して続ける」とは考えていません。まったく食事が取れない、水分が十分取れない、強い腹痛、繰り返す嘔吐などがある場合には、そのまま使用を続けず医療機関へ相談する必要があります。詳しい副作用と安全管理については後編で説明します。
ウゴービは「薬だけで痩せるため」の治療ではありません
ごうだ整形外科では、ウゴービを使って体重計の数字だけを下げることを治療のゴールにはしていません。
特に膝や腰が痛くて運動できない方では、まず少し体重を減らす → 身体が軽くなる → 少し動けるようになる → 低負荷の運動を始める → 筋肉量を守る → 歩ける身体へ近づく、という流れを目指します。
薬物療法は、そのための「動き始める入口」になることがあります。
ウゴービは誰でも使える薬ではありません
ウゴービは日本で肥満症について承認された医薬品ですが、「体重を減らしたい」という希望だけで誰にでも使用する薬ではありません。国内の肥満症に対する効能・効果では、高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、さらにBMI等の条件を満たす場合が対象です。
ウゴービの標準的な用量は?
肥満症に対する承認用法では、通常0.25mgを週1回から開始し、その後4週間の間隔で0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgへ段階的に増量し、以降は2.4mgを週1回投与します。患者さんの状態に応じた減量も規定されています。自己判断で用量や投与間隔を変更しないでください。
体重が減らない=すぐ増量、ではありません
治療開始後1か月で体重計の数字がほとんど変わらない方もいます。しかし運動を継続している方では、体脂肪量が減る一方で筋肉量が維持・増加し、体重そのものは大きく変わらないことがあります。当院では必要に応じてInBodyを使用して身体組成を確認します。
ウゴービの主な副作用と安全管理
ウゴービでは悪心、嘔吐、下痢、便秘などの消化器症状がみられることがあります。また急性膵炎、胆嚢・胆道系疾患、低血糖など、注意が必要な副作用があります。食事や水分が取れない、強い腹痛、繰り返す嘔吐などがある場合は使用を続けず医療機関へ相談・受診してください。
治療を始めることより「どう終わるか」も大切です
当院では薬を長期間使い続けること自体を治療目的にはしていません。患者さんごとに目標を設定し、半年~1年程度を一つの目安として体重管理を行いますが、必要な期間には個人差があります。治療中に食生活と運動習慣を整え、筋肉量をできるだけ維持し、最終的には薬物療法だけに依存せず体重を管理できる状態を目指します。
ウゴービを使用する主な条件
高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかを有する
食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られていない
BMI 27kg/m²以上で、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する、またはBMI 35kg/m²以上
実際の使用可否は、承認された効能・効果、用法・用量、最適使用推進ガイドライン、患者さんの健康状態などを踏まえて医師が判断します。
ウゴービ・ゼップバウンド・マンジャロの違い
マンジャロとゼップバウンドは同じチルゼパチドを有効成分としますが、日本で承認されている効能・効果が異なります。肥満・減量目的でマンジャロを使用する場合は適応外使用です。
ごうだ整形外科のウゴービ料金
診療料込み/送料1回1,700円/単月利用/継続縛りなし。治療内容・用量は診察により決定します。
ゼップバウンドの当院料金
診療料込み/送料1回1,700円/単月利用/継続縛りなし。ウゴービとゼップバウンドは成分・用量設定が異なるため、mgの数字だけで効果や強さを比較することはできません。
価格だけで治療薬を選ばない
ウゴービ0.25mgは当院では4週間14,800円、ゼップバウンド2.5mgは15,800円ですが、価格差だけで治療薬を決めるべきではありません。重要なのは、その患者さんが肥満症治療の対象となるのか、どの薬剤が適しているのか、副作用を含めて安全に継続できるのか、そして治療中に筋肉量や運動習慣を維持できるかです。
ごうだ整形外科が考えるウゴービ治療のゴール
体重だけでなく体脂肪量を減らす
筋肉量をできるだけ維持する
膝や腰の痛みを軽減し、身体を動かしやすくする
無理のない運動習慣をつくる
歩ける距離や日常生活の活動量を増やす
最終的に薬物療法だけに依存しない体重管理を目指す
よくある質問(FAQ)
Q1.ウゴービはダイエットしたい人なら誰でも使えますか?
いいえ。国内で承認された適応条件があり、医師が診断・評価したうえで使用を検討します。
Q2.ウゴービは0.25mgから始めますか?
肥満症に対する承認用法では通常0.25mgを週1回から開始し、その後段階的に増量します。
Q3.0.25mgで体重が減らなければ効いていないのですか?
体重だけでは判断できません。身体組成、運動状況、副作用なども含めて評価します。
Q4.ウゴービとゼップバウンドではどちらがよいですか?
成分や作用が異なり、患者さんによって適した治療も異なります。価格だけで決めず医師と相談してください。
Q5.ウゴービとマンジャロは同じ薬ですか?
いいえ。ウゴービはセマグルチド、マンジャロはチルゼパチドです。国内で承認されている効能・効果も異なります。
Q6.副作用が出たらどうすればよいですか?
強い吐き気、繰り返す嘔吐、強い腹痛、食事や水分が取れないなどの場合は使用を続けず医療機関へ相談してください。
Q7.ウゴービの料金はいくらですか?
当院では0.25mg・4週間分14,800円からです。診療料込み、送料1,700円です。
Q8.治療はずっと続けますか?
当院では半年~1年程度を一つの目安としていますが、治療期間には個人差があります。
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自由診療による体重管理について【限定解除情報】
ごうだ整形外科では、患者さんの状態・治療目的・適応を確認したうえで、自由診療による体重管理を行う場合があります。自由診療は公的医療保険の対象外です。
治療内容
医師が問診・診察を行い、体重、BMI、既往歴、服薬状況、健康状態、治療目標などを確認します。食事・運動療法を基本として、医学的に適切と判断した場合に薬物療法を組み合わせます。
治療期間・回数の目安
治療期間には個人差があります。当院では半年~1年程度を一つの目安とし、原則として4週間ごとに体重、治療効果、副作用、運動状況などを確認しながら治療方針を見直します。
費用
ウゴービ:0.25mg 14,800円、0.5mg 19,800円、1.0mg 29,800円、1.7mg 39,800円、2.4mg 49,800円(各4週間分)。ゼップバウンド:2.5mg 15,800円、5mg 29,800円、7.5mg 39,800円、10mg 49,800円、12.5mg 59,800円、15mg 69,800円(各4週間分)。診療料込み、送料1回1,700円、単月利用、継続縛りなしです。
主なリスク・副作用
ウゴービでは悪心、嘔吐、下痢、便秘などの消化器症状がみられることがあります。また急性膵炎、胆嚢・胆道系疾患、低血糖など、注意が必要な副作用があります。
国内承認について
ウゴービおよびゼップバウンドは、日本国内で一定の条件を満たす肥満症に対して承認された医薬品です。希望する方すべてが使用できるわけではなく、承認された効能・効果、用法・用量、最適使用推進ガイドライン等を踏まえて医師が判断します。
マンジャロを肥満・減量目的で使用する場合
マンジャロは日本国内では2型糖尿病を効能・効果として承認された医薬品です。肥満・減量目的で使用する場合は適応外使用となります。
入手経路
当院は国内製薬会社、卸会社から入手します。
医薬品副作用被害救済制度について
国内承認医薬品であっても、承認された効能・効果や用法・用量と異なる適応外使用を行った場合、医薬品副作用被害救済制度の救済給付の対象とならない可能性があります。
お問い合わせ
治療内容、費用、使用薬剤、副作用等について不明な点がある場合は、ごうだ整形外科へお問い合わせください。
監修者プロフィール
合田 猛俊
医療法人社団GOZEN 理事長/整形外科専門医/医学博士/専門分野:疼痛治療・骨軟部腫瘍・手の外科
佐々木 拓郎
北7条ごうだ整形外科 院長/整形外科専門医/医学博士/産業医/日本スポーツ協会公認スポーツドクター/専門分野:股関節・膝関節を中心とした下肢疾患
清藤 直樹
岩見沢ごうだ整形外科 院長/整形外科専門医/医学博士/専門分野:人工関節・スポーツ整形・外傷



