膝に水がたまる原因とは?抜いた方がいいの?
膝に水がたまる原因とは?抜いた方がいいの?整形外科医がわかりやすく解説
監修:合田猛俊 佐々木拓郎
結論
膝に水がたまる原因として多いのは、
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 関節リウマチ
- 痛風・偽痛風
- スポーツや転倒によるケガ
です。
膝にたまる「水」は病気そのものではなく、膝の炎症によって増えた関節液です。
そのため、水を抜くだけでは根本的な解決にならず、原因を調べて治療することが大切です。
膝の水とは何ですか?
膝関節の中にはもともと少量の関節液があります。
関節液には、
- 関節を滑らかに動かす
- 軟骨を保護する
- 衝撃を吸収する
という役割があります。
しかし炎症が起こると関節液が過剰に作られ、膝が腫れて「水がたまった状態」になります。
膝に水がたまる主な原因
表1 膝に水がたまる主な原因
原因 | 特徴 |
変形性膝関節症 | 中高年で最も多い |
半月板損傷 | 膝のクッションが傷つく |
関節リウマチ | 免疫異常による炎症 |
痛風・偽痛風 | 結晶による炎症 |
スポーツ外傷 | 靭帯や軟骨の損傷 |
原因① 変形性膝関節症
膝に水がたまる原因で最も多い病気です。
関節軟骨がすり減ることで炎症が起こり、関節液が増加します。
このような症状が特徴
- 歩くと痛い
- 階段がつらい
- 正座ができない
- 膝が腫れる
- O脚になってきた
原因② 半月板損傷
半月板は膝のクッションです。
傷つくことで関節内に炎症が起こり、水がたまります。
表2 半月板損傷の特徴
症状 | 内容 |
曲げると痛い | 正座が困難 |
引っかかる | 膝がスムーズに動かない |
腫れる | 水がたまりやすい |
ロッキング | 急に動かなくなる |
MRI検査で診断されることが多い病気です。
原因③ 関節リウマチ
免疫異常によって関節に炎症が起こる病気です。
表3 変形性膝関節症と関節リウマチの違い
項目 | 変形性膝関節症 | 関節リウマチ |
年齢 | 中高年 | 幅広い |
痛み | 動くと痛い | 安静時も痛い |
朝のこわばり | 少ない | 強い |
両側発症 | 少ない | 多い |
膝の水は抜いた方が良いですか?
患者様から最も多い質問です。
結論としては、
「必要な場合もあるが、原因治療が重要」
です。
表4 水を抜くメリットと注意点
項目 | 内容 |
メリット | 腫れや圧迫感の軽減 |
メリット | 検査ができる |
注意点 | 原因が治るわけではない |
注意点 | 再びたまることがある |
「水を抜くとクセになる」は本当?
結論から言うと、
水を抜くこと自体がクセになるわけではありません。
原因となる炎症が続いているため、再び水がたまるのです。
そのため、
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 関節炎
などの治療が重要になります。
セルフチェック
表5 膝に水がたまっている可能性チェック
症状 | チェック |
膝が腫れている | □ |
膝が重い感じがする | □ |
曲げ伸ばししづらい | □ |
階段で痛い | □ |
正座ができない | □ |
歩き始めが痛い | □ |
3項目以上当てはまる場合は整形外科受診をおすすめします。
体重増加も影響します
膝は体重を支える関節です。
体重増加によって関節への負担が増え、炎症が悪化しやすくなります。
表6 体重と膝への負担
体重 | 歩行時の膝への負担 |
60kg | 約180〜300kg |
70kg | 約210〜350kg |
80kg | 約240〜400kg |
90kg | 約270〜450kg |
体重管理は膝痛改善の重要な要素です。
ごうだ整形外科で行っている治療
- レントゲン検査
- MRI検査
- 関節液検査
- リハビリテーション
- 運動療法
- 注射治療
- PRP療法
- PRP-FD療法
- 培養上清液治療
- 体重管理プログラム
患者様一人ひとりに合わせた治療をご提案しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 膝の水は自然に治りますか?
軽症の場合は改善することがありますが、原因によっては治療が必要です。
Q. 水を抜くとクセになりますか?
なりません。
原因となる炎症が続いているため再発するだけです。
Q. 水がたまると歩いてはいけませんか?
症状によります。
無理は禁物ですが、適切な運動療法が有効な場合もあります。
Q. MRIは必要ですか?
半月板損傷や靭帯損傷が疑われる場合に有用です。
Q. 体重を減らすと改善しますか?
多くの患者様で症状改善が期待できます。
まとめ
膝に水がたまる原因として、
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 関節リウマチ
- 痛風・偽痛風
- スポーツ外傷
などが考えられます。
膝の水は病気ではなく、膝の炎症によって増えた関節液です。
水を抜くだけではなく、原因を調べて治療することが重要です。
症状が続く場合は早めに整形外科へご相談ください。
監修者プロフィール
合田猛俊 医療法人社団GOZEN 理事長 整形外科専門医 医学博士
佐々木拓郎 札幌北7条ごうだ整形外科総合院長 整形外科専門医 医学博士
整形外科診療を中心に、神経ブロック治療、再生医療、運動療法など幅広い診療を行っています。札幌市・岩見沢市で地域医療に取り組み、患者様一人ひとりに合わせた治療を提供しています。


