正座で膝が痛い原因と対処法|放置してはいけない膝のサインを整形外科医が解説

監修:合田猛俊  佐々木拓郎

結論

正座で膝が痛くなる原因として多いのは、

  • 変形性膝関節症
  • 半月板損傷
  • 膝蓋大腿関節症(膝のお皿の関節障害)
  • 関節リウマチ
  • 膝周囲の炎症

です。

特に40歳以降で正座がつらくなってきた場合は、膝関節の変化が始まっている可能性があります。

「正座の時だけだから大丈夫」と放置せず、症状が続く場合は整形外科での診察をおすすめします。

なぜ正座で膝が痛くなるの?

正座では膝を深く曲げるため、関節や半月板に大きな負担がかかります。

表1 膝にかかる負担の比較

動作

膝への負担

椅子に座る

★

平地を歩く

★★

階段を下りる

★★★★

しゃがむ

★★★★★

正座

★★★★★

正座は日常生活の中でも膝への負担が大きい動作のひとつです。

原因① 変形性膝関節症

中高年で最も多い膝痛の原因です。

関節軟骨がすり減ることで炎症が起こり、膝の曲げ伸ばしで痛みが出ます。

このような症状が特徴です

  • 正座ができない
  • 階段で痛い
  • 歩き始めが痛い
  • 膝に水がたまる
  • O脚が進行する

原因② 半月板損傷

半月板は膝のクッションです。

加齢やスポーツによって傷つくことがあります。

表2 半月板損傷の特徴

症状

内容

曲げると痛い

正座で強く痛む

引っかかり感

膝がスムーズに動かない

ロッキング

急に伸びなくなる

腫れ

水がたまることがある

MRI検査で診断されることが多い病気です。

原因③ 膝蓋大腿関節症

膝のお皿(膝蓋骨)の周囲に炎症が起こる病気です。

特に

  • 正座
  • 階段
  • しゃがむ動作

で痛みが強くなることがあります。

原因④ 関節リウマチ

免疫異常によって関節に炎症が起こる病気です。

表3 変形性膝関節症と関節リウマチの違い

項目

変形性膝関節症

関節リウマチ

年齢

中高年

幅広い

痛む場所

片側が多い

両側が多い

朝のこわばり

少ない

強い

手指の痛み

少ない

多い

正座ができない人のセルフチェック

表4 セルフチェック

症状

チェック

正座が痛い

□

階段でも痛い

□

歩き始めが痛い

□

膝が腫れる

□

水がたまったことがある

□

体重が増えた

□

3項目以上当てはまる場合は整形外科受診をおすすめします。

体重増加も大きな原因です

膝は体重を支える関節です。

体重が増えるほど膝への負担も増加します。

表5 体重と膝への負担

体重

膝への負担の目安

60kg

標準

70kg

約15%増加

80kg

約30%増加

90kg

約50%増加

体重管理は膝痛改善の重要な治療のひとつです。

正座で膝が痛い時の対処法

無理に正座を続けない

痛みを我慢すると炎症が悪化することがあります。

太ももの筋力を維持する

太ももの筋肉は膝を支える重要な筋肉です。

適切な運動療法が効果的です。

体重管理を行う

体重が減ると膝への負担も減少します。

整形外科で原因を調べる

レントゲンやMRIによって原因を特定することが重要です。

ごうだ整形外科で行っている膝痛治療

  • レントゲン検査
  • MRI検査
  • リハビリテーション
  • 運動療法
  • 内服治療
  • 注射治療
  • PRP療法
  • PRP-FD療法
  • 培養上清液治療
  • 体重管理プログラム

患者様一人ひとりに合わせた治療をご提案しています。

よくある質問(FAQ)

Q. 正座ができないのは年齢のせいですか?

年齢だけでなく、変形性膝関節症や半月板損傷が原因の場合があります。

Q. 正座だけ痛くて歩くのは平気です。受診した方が良いですか?

正座だけの痛みでも病気が隠れていることがあります。

症状が続く場合は受診をおすすめします。

Q. MRIは必要ですか?

半月板損傷などが疑われる場合に有用です。

Q. 膝サポーターは効果がありますか?

症状によっては有効です。

適切な種類を選ぶことが重要です。

Q. 体重を減らすと正座しやすくなりますか?

膝への負担が減るため、症状改善が期待できます。

まとめ

正座で膝が痛くなる原因として、

  • 変形性膝関節症
  • 半月板損傷
  • 膝蓋大腿関節症
  • 関節リウマチ

などが考えられます。

また体重増加は膝への負担を大きく増やします。

正座の痛みは膝の異常を知らせるサインであることもあります。

症状が続く場合は早めに整形外科へご相談ください。

監修者プロフィール

合田猛俊 医療法人社団GOZEN 理事長 整形外科専門医 医学博士

佐々木拓郎 札幌北7条ごうだ整形外科総合院長 整形外科専門医 医学博士

整形外科診療を中心に、神経ブロック治療、再生医療、運動療法など幅広い診療を行っています。札幌市・岩見沢市で地域医療に取り組み、患者様一人ひとりに合わせた治療を提供しています。