L-007 非特異的腰痛とは?

第2部 椎間関節性腰痛・仙腸関節障害とごうだ整形外科の診断

椎間関節性腰痛とは?

背骨は一つの骨ではなく、小さな骨が積み重なってできています。

その骨と骨の後方には「椎間関節」という関節があり、膝や肩と同じように体を動かす役割を担っています。

年齢を重ねるにつれて、この椎間関節にも変形や摩耗が起こり、腰痛の原因となることがあります。

そのため、ごうだ整形外科では、「背骨の関節にも膝や肩と同じように関節痛が起こる」という考え方で患者さんへ説明しています。

椎間関節性腰痛の特徴

椎間関節性腰痛では、腰を反らす、ひねる、立ち上がるなど、関節が動く動作で痛みが強くなることが特徴です。

一方で、椎間板ヘルニアのように足のしびれや筋力低下などの神経症状は通常みられません。

診察では、腰の動きによって痛みが再現されるか、神経学的な異常がないかを丁寧に確認します。

また、ごうだ整形外科では画像だけで診断することはありません。

椎間関節に変形があっても、まったく痛みのない方はたくさんいます。

そのため、画像所見だけではなく、患者さんの症状や診察結果を総合して、「本当に椎間関節が痛みの原因なのか」を判断しています。

椎間関節性腰痛の治療

椎間関節性腰痛では、関節への負担を減らすことが治療の基本になります。

ごうだ整形外科では、症状に応じてコルセットによる腰部の安定化、消炎鎮痛薬、体幹を鍛えるリハビリテーションを組み合わせて治療を行います。

痛みが強い場合には神経ブロックを行うこともあります。

椎間関節へ伝わる痛みを和らげる神経ブロックや、椎間関節へ直接局所麻酔薬を注射する椎間関節ブロックは、症状の改善に役立つことがあります。

ただし、腰痛は一つの関節だけが原因ではなく、複数の椎間関節や周囲の組織が関与していることも多いため、一か所だけを治療すればすべて改善するとは限りません。

仙腸関節障害とは?

仙腸関節は、骨盤と背骨をつないでいる関節です。

ちょうどお尻の少し上、左右に触れる骨の近くにあり、歩く、立つ、座るなどの日常生活で体を支える大切な役割を担っています。

この関節に炎症や負担が生じることで起こる腰痛を仙腸関節障害といいます。

仙腸関節の痛みは、お尻の痛みとして現れることが多く、坐骨神経痛と痛む場所が非常に近いため、診断が難しい病気の一つです。

出産後の女性に多い理由

仙腸関節障害は、特に出産を経験した女性にみられることがあります。

妊娠中は赤ちゃんが成長するにつれて骨盤が広がり、仙腸関節や恥骨結合も動きやすくなります。

出産後は徐々に元の状態へ戻っていきますが、その過程で骨盤の安定性が一時的に低下し、仙腸関節へ負担がかかることで痛みが生じることがあります。

そのため、ごうだ整形外科では、出産歴も診察時の重要な情報として確認しています。

仙腸関節障害はどのように診断しますか?

診察では、お尻の痛みの場所や動作による変化を詳しく確認します。

特に、あぐらをかくような姿勢でお尻の痛みが強くなる場合には、仙腸関節障害を疑います。

また、診断が難しい場合には、仙腸関節の中へ局所麻酔薬を注射する仙腸関節ブロックを行うことがあります。

このブロックで痛みが改善すれば、仙腸関節が痛みの原因である可能性が高いと判断できます。

つまり、仙腸関節ブロックは治療だけではなく、診断にも役立つ検査です。

ごうだ整形外科の診療ポイント②

仙腸関節障害では温めることが効果的です

仙腸関節障害では、温熱療法によって痛みが和らぐことが少なくありません。

冬であればカイロを使用し、夏であれば少し温かめのシャワーを患部へ当てるだけでも症状が改善することがあります。

なお、仙腸関節障害では、神経根ブロックや腰部神経叢ブロックではなく、原因となっている仙腸関節へ直接行う仙腸関節ブロックを選択します。

ごうだ整形外科では、痛みの原因となっている部位を見極めながら、それぞれの病態に最も適した治療法を選択しています。

第2部終了

第3部では、非特異的腰痛に対するごうだ整形外科の治療方針、腰部神経叢ブロックの役割、MRIが必要となる場合、FAQを詳しく解説します。